[アルター]夏目友人帳 夏目 貴志 製品レビュー
2015年01月29日-00:32 -カテゴリー: フィギュアレビュー
タグ: アルタイル, アルター, 夏目友人帳, 製品レビュー
アルターより発売の「夏目友人帳 夏目 貴志」製品レビューをお送り致します。
アルターが展開する女性向けフィギュアブランド、その名もアルタイル(ALTAiR)。
星座に詳しい方がこの名を耳にすれば、真っ先にわし座の一等星『アルタイル』の事を連想されるかもしれません。恒星アルタイルは夏の大三角形を構成する星の一つであり、日本の七夕伝説に登場する『彦星』に該当します。女性向けフィギュアシリーズのブランドが『彦星』の名を冠しているとは、何ともロマンチックで粋な計らいではありませんか。(いや、計算されたものかどうかは知りませんが…)
さて、話はそれましたが、このアルタイルシリーズの第1弾として2010年7月に発売された「夏目 貴志」が、一部仕様を変更したリニューアル版として再販されました。
リニューアル原型のお披露目は2014年の冬ワンフェスだったでしょうか。初版の存在は全く知らなかった管理人ですが、この原型の展示は強く印象に残っていましたね。
その後のイベントでも彩色版を撮影したりと、男性キャラにはそれほど興味を示さない管理人も、ナゼかずっと気になっていたフィギュアでした。ヴィネット風の造形に強く惹かれたのだと思います。
このブログでは通常「美少女フィギュア」しか撮影・レビューを行なっていないのですが、年に一度あるかないかぐらいの頻度で、男性キャラクターも撮りたくなってしまう事があるのですよね…。今回はその例外ということで大目に見て頂ければと思います…!
(「いよいよオトコにも手を出し始めたんですか?」とか言う質問はマジ勘弁してください…!)
それでは、このブログでは珍しい男性キャラクターフィギュアのレビューをドゾー。
- メーカー:アルター(ALTAiR)
- 商品名:夏目 貴志
- 作品名:「「夏目友人帳 」
- サイズ:1/8スケール(全高:約180mm ※台座含む)
- 原型制作:森脇 直人 + みらの
- 彩色:渡邊 恭大
- 発売日:2015年1月
■パッケージ
ヴィネット風のフィギュア全体を見渡せる視認性の高いクリアパッケージ。アルター製品ではお馴染みですね。パッケージの中台紙には蛍の舞う美しい夜景がプリントされており、いっそこのまま飾ってしまって良いのでは?と思わせる凝った作りw。パッケージ周囲の草や木の葉のプリントが臨場感を醸し出しています。背面は白地に商品写真がプリントされたシンプルなデザインで、正面から見た印象と大きく異なっているのが特徴的です。
パッケージサイズは約W220mm×H220mm×D165mmで、立方体の奥行きだけ狭くしたような形状。池と木の幹を模した大きな台座を考えれば、パッケージはコンパクトにまとまっているかなと思います。それにしても美しいデザインですね。
■ブリスター
ヴィネット風のフィギュアが収められたブリスター。夏目と台座は一体になっており、分離は不可能。羽織っている着物は着脱が可能ですが、差し替えのオプション等は特にありません。
パッケージの中台紙には蛍の舞う美しい背景イラストがプリントされており、フィギュアの背面に置く事で臨場感溢れるディスプレイが可能です。元絵はアニメのイメージビジュアルか何かなんでしょうかね…?
■全身
穏やかな笑みを浮かべながら、池から斜めに生えた枯木の幹に座り込んだ夏目。すぐ隣にはちゃんとニャンコ先生がおりますw。キャラクターのフィギュアと言うより、ヴィネット風の台座全体で世界感が表現されたフィギュアだと言えるでしょう。
膝を抱え込んで幹に座る姿がサマになってます。
夏目は鮮やかな花柄が入れられた黒い着物を羽織っています。
ヴィネット風…という事もあり、かなり変則的な形状の台座ですね。台座と言うよりも作品の一部だと思いますが…。
(*´ω`*) これはひとつの情景として鑑賞したいフィギュアですな。
■少しアップで
遠くを見つめるような夏目の涼しげな表情がとても印象的です。
足元の草の表現が面白いですね。草も木も水も夏目もニャンコ先生も、全てが作品を構成する重要な要素で、どれか一つでも欠けたらこのフィギュアは成立しなくなってしまうのでは…と感じます。その意味では、やはり全体で一つの作品と捉えるべきなのかも知れません。
シャツの上に派手な柄の黒い着物を羽織っているのがポイントで、独特の世界観を感じさせます。あと、幹にしがみついているニャンコ先生がとても可愛い(*´ω`*)w。
木肌の質感もよく再現されています。若い木ではなく、老木を感じさせる味わい深い造形です。
■キャストオフ(?)
羽織っている黒い着物は簡単に着脱が可能です。夏目にカポッとはめるだけ。
撮影のため何度か着脱しましたが、特にシャツに色移りするような事はありませんでした。もし心配なら外しておくのも手かと思います。
着物を取ると華奢な身体つきであることが分かります。しなやかで線の細い優男ですなw。
ポーズから夏目の穏やかな性格が感じられます。
着物がないと、夏休みの高校生と猫、といった感じになりますねw。あぁ、なんと牧歌的な…w。
気を抜くと落っこちそうなニャンコ先生のポーズが良いw。
着物の着脱は簡単なので、どちらで飾るかは気分で選んでも良いでしょう。
■アップ
穏やかに微笑む夏目の表情。今回の再販にあたり、お顔は完全に新規で造形されたようですね。
メーカー公式でリニューアル前の写真と見比べてみましたが、印象がかなり違っていて驚きました。リニューアル版は、よりアニメ後期の絵柄に近くなっているようです。初期のお顔は、そこはかとなく盗んだバイクで走り出しそうな雰囲気が漂っていましたが、再販版はかなり柔和な印象に変わりましたw。
うん。どの角度から見ても安定の夏目です。
目元の印象と髪の毛の造形が大きく異なりますね。
撮影していて印象的だったのは、アングルによって表情のニュアンスが変化する点ですね。俯瞰で見た場合、切れ長の眼がクールな印象を与えます。おおぅ、これは何て神谷浩史顔なんでしょ…!w(意味不明)
穏やかでありながら、様々な思いを内に秘めた夏目の表情のニュアンスを良く捉えていると感じます。
やや下から仰ぎ見ると、柔和で穏やかな表情になります。(*´д`*) あぁああん!貴志きゅうううううん!!(黙れ)
■腕・手
夏服の半袖シャツから覗いた夏目のしなやかな腕。抱かれたい?それとも抱きしめたい?管理人わかんなぁい!(*´д`*)
(*´д`*) 鎖骨とかも密かな萌えポイントだったりするのかな??
指先まで丁寧に造形されています。爪は親指だけ光沢塗装されていました。
手には友人帳を携えています。筆書きされたような題字もシャープに再現。
妖に名を返すたびどんどん薄くなる友人帳ですが、適度な厚みで造形されておりましたw。
■着物
着物の柄も緻密に再現されています。柄はプリントによるものだと思いますが、精度についてはさすがはアルターと言った完成度ですね。
花は牡丹・菊・桔梗でしょうか…?結構派手な色使いです。
着物は着脱式で、被さっているだけなので簡単に取り外せます。木の幹との隙間部分も不自然に見えないのが良いです。
■足
夏目の足は指先まで細かく造形されていました。
■木の幹
老木の質感が伝わってきそうな緻密な造形。塗装の質感も素晴らしいですね。
夏目とニャンコ先生は木と一体になっており、恐らくはガッチリと接着されているのではないかと思います。
■ニャンコ先生
丸々と太ったニャンコ先生。このふてぶてしい笑みがチャームポイントですなw。(ΦωΦ)
今回のリニューアルでは、ニャンコ先生にも手が入れられたようです。耳の角度などが異なっているので、完全に新規で造形されたのかも知れません。表情も初版とは若干異なっている気がします。
しっかしユーモラスなポーズだな、ニャンコ先生…!w
丸々太った猫が好きな方にはたまらんでしょうw。
(*´ω`*) ちゃんと肉球もあるでよ。
■台座
池と枯れ木(?)が再現されたヴィネット風の台座。あらためて見ると結構ボリュームがありますね。
ベース部分には水の波紋が造形で再現され、さらに光沢処理によって質感が高められています…!このベース部分だけでも見る価値はありますよ。
池の周囲に生える草は、クリアパーツが使用されていました。微妙なグラデーションが美しいですね。
光を透かすとこの通り。
草だけかと思っていたのですが、水の波紋が表現されたベース部分にもクリアパーツが使用されていました。下から光を当てるとこんな感じで、文字通り透明感を感じる仕上がりになっています。
おおぉおお!何と幻想的な…!! 美しい…!!
水の波紋の表現は本当にお見事で、絵画のように切り取られた美しい情景の中に「時」を感じさせる要素を取り込んだ素晴らしい演出だと感じました。何だ、この叙情感は…!
(*´ω`*) 巧みな仕上げに乾杯…!
■イメージショット
夏目貴志のイメージショットです。何となく青や緑のイメージがあったため、薄手の和紙を用いてあれこれ試行錯誤。バックから光を透かして別の色を出せないかと試行してみましたが、ちょっと消化不良のまま終わった気も…。背景の演出は難しいですね…。
柄や模様のある背景紙は適度にボカして使うと煩くならないのかも。
夏目貴志の魅力は何か?管理人は、この表情にあると感じています。穏やかに微笑みながらもどこか切なく、その眼差しの奥には、表には出てこない様々な感情が宿っている気がしてなりません。リニューアルされて、お顔の印象は本当に良くなったと感じます。
再販版「夏目貴志」は、ヴィネット風の台座全体で世界感を再現した素晴らしい造形で、お顔のリニューアルで更に完成度が高められたと感じました。初版と再販版で塗装や仕上げに明確な違いがあるのかどうかは分かりませんが、約5年前とは言えアルター製品ですので、完成度は十二分に高かったのではないかなと推察します。
「夏目友人帳」は大好きなアニメでしたので、リニューアル再販で「夏目貴志」を入手できたのは幸運でした。(ここ最近のイベントでの展示を見るに)アルタイルは完全に腐女子向けコアで情熱的な女性ファンをターゲットとしたブランドだと認識していましたので、シリーズの第1弾としてリリースされたのが「夏目貴志」だったという事実を知ったときは正直驚いたものです。
夏目は老若男女問わず幅広い層に愛されるキャラクターだと思いますし、今回のリニューアル再販は、作品のファンにとっても朗報と言えるのではないでしょうか。ヴィネット風の見せ方が好きな方は、買って損のない出来かと思います。アルタイルは(ブランド的には)やはり女性向けの色合いが強いのかも知れませんが、リニューアル版「夏目貴志」は男女問わずおススメしたいフィギュアですね。
「夏目友人帳 夏目 貴志」製品レビューをお送り致しました。
写真はFlickrにもUPしてあります。
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