またまたストロボディフューザーを試してみた~2015冬~
2015年01月25日-00:42 -カテゴリー: 撮影機材
ワンダーフェスティバル2015[冬]用に新しいディフューザーを試してみました。過去に購入したディフューザーと比較しながら色々とテストしてみたいと思います。
ワンフェス等のビッグイベントが近付くと、まるでそれが様式美あるかのようにとり行われるディフューザーのテスト記事…!今年もまたやりまっせ…!!
「いや、もう、ネタでやってるだろそれ!」というツッコミの声が聞こえてきそうですが、ちょっと笑えない事情もあったりするのです…。
笑えない事情、それは、イベント撮影で愛用していたルミクエストのディフューザーが国内で入手困難になっている事です。輸入元の代理店(?)が取り扱いを終了し、在庫限りでおしまい、というお店が多くなっています。(既に無いところが多いような?)いずれ復活するのかどうなのか、皆目見当も付きませんが、当面は他社製品を購入するしか手はなさそうですね…。
入手困難になってしまったディフューザーをブログでおススメしていても嫌味にしかならない気がしたので、今まで使った事のなかったルミクエスト以外のディフューザーを買って試してみる事にしました。購入したのは以下の2製品です。
■HAKUBA クリップオンストロボディフューザー2WAY L
■Gamilight Octave36 with Mount L
HAKUBAとGamilight製品は、いずれも量販店等での取り扱いが多いメジャーなディフューザーで、どんなものか以前から少し気になっていました製品のサイズや仕様感も含めて、簡単にレビューしてみたいと思います。
HAKUBA クリップオンストロボディフューザー2WAY L
HAKUBAの「クリップオンストロボディフューザー2WAY」はMとLの2サイズありますが、Lサイズの方を購入しました。国内メーカー製で量販店等での取り扱いも多く、もしかすると最も入手しやすいディフューザーかも知れません。
丁寧な取扱説明書が付属していました。日本語で書かれた取説が妙に新鮮だったり…w。
ディフューザーを収納するためのケースも付属。比較的安価な製品ですが、これは嬉しい配慮ですね。
こちらがディフューザー本体です。価格が価格だけに、ちょっとペラペラな感じもします。耐久性はあまり期待できないかも…。ただその分軽いので、イベントでは取り回しやすくて良いかも知れません。
ディフューザーはゴムバンドとマジックテープでストロボの首に固定します。本体一つで取り付け可能で、ストロボ側にテープを貼ったりといった細工は必要ありません。
■ディフューズ撮影用
「ディフューズ撮影用」のセッティングでストロボに取り付けてみました。これは発光部の前にディフューズ板を置いて直射光をやわらげるタイプの使い方ですね。(管理人はこのタイプのディフューザーを便宜的に「直射型ディフューザー」と呼んで「バウンス型ディフューザー」と区別しています。)
製品の構造上、ストロボ発光部の先が完全に覆われておらず、下の方に光が抜けるようになっています。これが良いのか悪いのかは、ちょっと判断が付きませんね…。(光が漏れると周囲が眩しい?)Lサイズのディフューズ板のサイズはW180mm×H160mmですが、これはそれほど大きいとは感じませんでした。他メーカーではもっと大きなディフューザーもラインナップされていますので…。
■バウンス用
ストロボの首を直立させ、ディフューズ板の角度を変えると「バウンス撮影用」になります。「ディフューズ」と「バウンス」を簡単に切り替えて使えるところがこの製品のポイントかな、と思います。ディフューズ板を直立させた場合、天井バウンスを併用する必要がありそうです。(後のテストで詳しく書きます)
ディフューズ板を45度の角度にセットした例です。半透明のディフューズ板を反射板として利用するわけですね。HAKUBAのディフューズ板は透明度がそれほど高くないため、こういった使い方も可能なようです。上方へ抜けた光は、天井がない場合そのままロスとなりますが、ディフューズとバウンスが簡単に切り替えられる点は評価できるかな、と。
Gamilight Octave36 with Mount L
今回購入したもう一つのディフューザー「Gamilight Octave36 with Mount L」。ガミライト製品を購入するのは今回初めてでしたが、いきなりデカイやつを買ってみました…!
実は「Box21の方が無難かな~?」と店頭でだいぶ迷ったのですよ…w。
しかし、過去に行ったテスト結果からも、『ディフューザーの拡散・ソフト効果は、発光面の大きさに比例して高くなる』という事が明白で、他と同じ様なサイズを購入して試しても、結果にはあまり差が出ないのでは?という気がしたのですね。
「それじゃつまらんだろう!」とw。※動機がちょっとアレですw。
製品には日本語のユーザーマニュアルが付属していました。難しくはないのですが、組み立て方にちょっとクセがあるため、ちゃんと目を通しておいた方が無難ですね。
■製品構成
本体(左)とインナーディフューザー(右)。畳むと結構小さくなりますね。
布製ディフューザーとLサイズのマウント。ガミライト製品のマウントはSとLの2サイズあり、自分のストロボのサイズに合わせて、購入時点でいずれかを選択する必要があります。
■組み立て
本体を開いてみました。おおぉ、結構デカイw。そして色が白いw。ディフューザーの色は黒が多いような気がするのですが、Octave36は白色。発光させると、きっと本体ごとポワンと光りますね、これはw。
こちらはインナーディフューザー。布製ディフューザーの手前(つまり本体の中)に設置し、光を拡散するためのものですね。布製ディフューザーと2段階でディフューズするので、効果は高そうです。
布製ディフューザー。ポリエステルのような材質で肌理が細かく、表面には光沢感があります。これはライトバンク等に使われているディフューザーに近いものですね。
布製ディフューザーは『かぶせ式』で、縁の部分にはゴムが仕込まれています。本体を組み立てた後で取り付けます。
こちらはLサイズのマウントです。ストロボ径に合わせて微調整するためのウレタンが2枚付属しています。
マウントはプラスチック製で何とボタン留め。ゴムバンドのように伸縮しないため、調整は付属のウレタンを挟み込んで行いますが、ちょっと融通が利かない感じも…。ストロボ径よりも小さなサイズを間違って購入してしまうと、取り付けることさえ出来なくなってしまいますので注意が必要です。※管理人は大手量販店の実店舗で購入しましたが、レジに持っていくと「マウント Lのセットでよろしいですね?」と念押し確認されました。きっと間違えて購入する方が多いのでしょうね…。
ペンタのストロボにはほぼピッタリでした。(ウレタンは使用せず)
マウントの固定部だけでなく、ディフューザー本体との接続もボタンで行います。と言うか、ガミライト製品はあらゆるものがボタン留めな気が…w。
本体にインナーディフューザーを取り付けてみました。拡散効果を高めるだけでなく、本体そのものを内部から補強する役割も持っているようですね。それほど厚い素材ではないのですが、組み立てていくと、結構ガッチリとした強度になります。
布製ディフューザーには一箇所だけフラップがあり、こちらを本体の切り欠きに合わせて固定します。
これは位置がズレないようにするための工夫でしょうね。
組みあがった本体に布製ディフューザーを被せます。ぱんつを穿かせるときのように、そっと、ね。
完成すると、8角形の発光面が出来上がります。Octave 36の「36」という数字は、最大直径が約36cmである事に由来しているのでしょう。ハッキリ言って、デカイですw。
\(^o^)/できましたー!
(;゙゚’ω゚’) いや、でも、ちょっ、これは…!!?
(‘A`) ま、半分ネタのつもりだったし、デカイのは承知していたさ。想像以上だったけどな!w
どれくらいデカイかと言いますと…
\(^o^)/ レンズの前にせり出してるぅ~~!!
この状態でファインダーを覗くと、ディフューザー本体を視認可能という異常事態が発生w。
まぁ、このままネタで終わらせるのもアレなので、工夫を凝らしましたよ。
ストロボとの取り付け位置を工夫することで、レンズへの干渉は何とか回避できました。(イベントではストロボブラケットを使用してカメラを縦位置で固定するので、実用上はあまり問題ではなかったりもします。)しっかし相当にデカイですね、このディフューザーw。
実写テスト
さて、いよいよ実写テストです。今回購入した2製品に加え、以前から所有していたディフューザーも比較のためにテストしています。
■使用機材
カメラ:PENTAX K-3
レンズ:TAMRON-SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09)
ストロボ:PENTAX オートストロボAF540FGZ
■撮影設定
・カメラは三脚に固定
・レンズはズームレンズの50mm付近(35mm判換算75mm相当)
・ホワイトバランスはオート
・被写体からレンズ先端までの距離は55cm程度、センサー面までは65cm程度
・カメラのモードはマニュアル・F8・1/100秒・ISO100に固定
・露出はストロボ側のダイヤルで発光量を手動調整(1段ごと)
・最終的にRAWデータをLightroomに読み込み、パラメータは未調整のまま書き出し。
今回のテストでは、ディフューザーごとの明るさの違いを比較するため、現像時に露出パラメータを一切いじらず、トリミングしただけでそのまま書き出しています。画像によって、ややアンダー、ややオーバーなど、明るさに差がありますがその点はご了承ください。
ディフューザーによって同程度の明るさを得るために必要なストロボ発光量は異なるという事は以前から分かっていたのですが、今回はこの違いを数値的に明らかにしてみたかったのです。管理人が使用しているストロボの発光量は、マニュアルモードを使用する場合1/1(フル発光)~1/64(最弱)の7段階で設定可能で、こちらを1段ずつ調整しながら撮影を行いました。(設定値をメモしながらひたすらテスト)
また、比較を分かりやすくするため、画像の右下に使用したディフューザーのイラストをアイコン風に入れてみました。
■環境光(ストロボ不使用)
ストロボを使用せず、環境光のみで撮影。右手前上方から、RIFA-Fで適当に照明しています。このカットはF8・ISO100で1秒間シャッターを開けました。仮に1/100秒のシャッタースピードで撮影しようとすると、ISO6400以上が必要になるような暗さです。
■オートストロボAF540FGZ(直射)
何もディフューザーを付けず、クリップオンストロボを直射したカットです。フィギュアの後ろに盛大に濃い影が出ていますね。ストロボディフューザーは、この「光の当たりのキツさ」を少しでも柔らかくするために使用します。何も付けていないため、ストロボ発光量は最弱の1/64で撮影できました。
■HAKUBA クリップオンストロボディフューザー2WAY L(直射角度)
今回購入したHAKUBAのディフューザーを直射角度(ディフューズ撮影用のセッティング)で使用したカットです。
並べて比較すると、ストロボ直射よりもだいぶ影が柔らかくなった事が分かります。お顔付近の立体感がやや平板な印象もありますが、これは直射型ディフューザー共通の特徴です。ストロボ発光量はやや強めの1/8発光で、何も付けない状態の1/64と比較して3段分発光を強めたことになります。
直射型ディフューザーとしては光の減衰がやや大きく、その分ソフトに撮れる印象があります。
■HAKUBA クリップオンストロボディフューザー2WAY L(ストロボ90度直立・反射板直立)
同じHAKUBAのディフューザーを「バウンス撮影用」のセッティングで使用したカットです。天井バウンスが使用できないイベント撮影を想定し、天井方向に抜けた光は黒い紙で斜めに覆ってキャンセルしました。このセッティング、フル発光させても光量がまったく足りません…!
同じセッティングでISO感度を400まで上げてみました。ややアンダー気味ですが、これでやっと他と近い露出が得られました。ワンフェスやトレフェスなど、天井バウンスが使えない環境下では、反射板を直立させて使うのは自殺行為かなと感じます…w。
■HAKUBA クリップオンストロボディフューザー2WAY L(ストロボ90度直立・反射板45度)
同じくHAKUBAのディフューザーを、反射板の角度を45度に設定して撮影してみました。少しアンダー気味ですが、1/4発光で何とか光がまわっています。バウンスタイプで使用する場合は、反射板の角度に注意が必要ですね…!
ひと昔前まで、イベント撮影におけるバウンス型ディフューザーの華であった、LQ-103[ウルトラソフト]と比較してみましょう。発光量は共に1/4発光ですが、HAKUBAの方が若干アンダー気味になりました。ウルトラソフトよりも若干暗いという事になりますが、その分光のまわりはソフトで、芯が取れたような柔らかい光になっていますね。両者ともお顔付近の立体感が良く出ており、これがバウンス型ディフューザーを選択する理由のひとつになっています。
他のバウンス型ディフューザーとも比較してみましょう。(ランベンシーはカテゴリー的にちょっと??ですがそれはキニシナイ…!)
どのディフューザーも高い位置で発光しているため、フィギュアの立体感が良く出ています。影の柔らかさではLQ-104[ビッグバウンス]とFlashBender Lが有利に見えますが、両者ともHAKUBAのディフューザーよりも大型なのでこれは当然の結果と言えるでしょう。ランベンシーは1/2発光しているにも関わらずややアンダー気味で、いかに光のロスが大きいかが分かります。
意外だったのは、FlashBender Lをディフューザー無しで使用した場合、かなり明るく撮れると言う点で、ビッグバウンスよりも1段弱い発光で、同程度の明るさが得られています。まぁ、色々比べてみて個人的に好みなのはFlashBender Lで、これは管理人のイベント撮影における主力ディフューザーとして使用しています。
■Gamilight Octave36
今回購入したもう一つのディフューザー「Gamilight Octave36」。やはりデカイだけの事はあります。1/8発光でややオーバー気味になりましたが、試した中では最もソフトな画が得られました。
ストロボを直射したカットと比較してみれば、その差は一目瞭然ですねw。発光量は1/8で、バウンス型ディフューザーに比べれば光のロスは少ないのかなと思います。大きな面光源が柔らかく光るため、フィギュア以外の背景部分も明るく撮れるのではないか…と勝手に期待をしていますw。
同じ直射型ディフューザーと比較してみましょう。
フィギュアの後ろの影に着目すれば、光のソフト具合が良く分かると思います。圧倒的にOctave36の勝利じゃんよ…!
発光量はLQ-107が1/16である以外は横並びの1/8発光ですが、その中でもややオーバーに振れていますので、Octave36は比較的明るいディフューザーと言えると思います。直射型ディフューザーは被写体に対して正面方向から光を当てるため、高所で発光するバウンス型に比べ立体感が少し失われる傾向にありますが、これは仕方がない部分でしょうかね…。
Octave36のような大型ディフューザーは、ケース内展示の企業ブースではなく、前面にパネルの無いディーラーブースを撮るのに適したディフューザーだと言えます。ケース内展示・前面パネル有の環境では、発光部が間違いなく画角内に写り込むので、使用はおススメしませんw。
過去にテスト済みですが、他のディフューザーの効果ももう一度見ていきましょう。
■エツミ ランベンシーディフューザー P3N ユニバーサル E-6515(直射角度)
こちらはランベンシーディフューザーを直射角度で使用したカットです。ランベンシーを直射型として使用する場合は、光のロスが比較的少なく、他の直射型ディフューザーと同程度の発光量で撮影が可能です。光の拡散効果もそこそこ高い方だと思います。問題は、折り畳んで収納できないため、カメラバッグに入らない/(^o^)\という点でしょうかw。いまだに一度も実戦で使用したことがないディフューザーです。
■エツミ ランベンシーディフューザー P3N ユニバーサル E-6515(ストロボ90度直立)
ランベンシーを直立状態で使用したカットです。他でやったのと同様に、上方向に抜ける光は黒い紙で覆ってキャンセルしています。ランベンシーは筒の側面部分も光るため、直立状態でもある程度は被写体に光をまわすことが可能ですが、1/2発光とかなり強力に発光させる必要があるようです。天井バウンスが使用できない環境下で使うのは、ちょっと厳しいかな…と感じます。真上ではなく斜め45度で使用するなどすれば、もう少し光を効率よくまわせたりするのでしょうか…。
続きまして「ROGUE FlashBender L」です。このディフューザーは過去にレビューとテストをしていますね。
■ROGUE FlashBender L
「ROGUE FlashBender L」をDifusion Panel無しで使用したカット。反射面がそこそこ大きいため、光も柔らかく拡散され、高所で発光するため被写体に微妙な立体感が生まれます。Difusion Panel無しで使用する場合、同じバウンス型ディフューザーのウルトラソフトやビッグバウンスよりも1段分弱い発光量で明るさが確保出来ています。
画の傾向はウルトラソフトやビッグバウンスにかなり近いため、ルミクエスト製品の代用として選択するのも良いでしょうね。管理人にとっても、FlashBenderはここ最近のイベント撮影における主力ディフューザーとなりつつあります。
■ROGUE FlashBender L+Difusion Panel
「FlashBender L」にDifusion Panelを装着して使用したカットです。光が更に柔らかくなりました。ディフューザーを装着するとわずかに光が減衰するため、発光量は1段分上げて1/4発光としました。(ウルトラソフト・ビッグバウンスと同じ発光量)
少し暗くなりますが、Difusion Panel有りの方が柔らかく撮れている事が分かります。どの状態で使用するかはケースバイケースでしょうか。
最後に手元にあるルミクエスト3製品もテストしてみましょう。さらばルミクエストよ…!
■ルミクエスト LQ-107[ソフトボックス]
LQ-107[ソフトボックス]はイベント撮影用に初めて購入したディフューザーですが、直後にLQ-103[ウルトラソフト]を入手してからは全く使わなくなりました。直射型ディフューザーの中では最も弱い発光(1/16)で明るく撮れるのですが、その分光は少し固いかな、と感じました。これは、発光面の光の透過率が高く、光があまり減衰せずに被写体に当たるからかな?と勝手に推測しています。
ソフトボックス型のディフューザーは他に選択肢が多数ありますので、ガミライトのBox 21などでも代用できるのではないかと思います。
続いて、結構長いこと酷使してきたウルトラソフトですw。
■ルミクエスト LQ-103[ウルトラソフト]
ウルトラソフトは、サイズと拡散効果のバランスがとても良く、高所で発光するためパネルに写り込む心配もなく、また被写体の立体感が良く出るディフューザーでした。(なぜ過去形?w)発光面が小さいため、その効果には限界もあるのですが、取り回し等を考えて敢えてこのディフューザーを選択する人も多かったような気がします。入手性の問題もありますので今さら強くおススメはしませんが、数々のイベント撮影を支えた名ディフューザーであることは間違いありません。
今からウルトラソフトのようなバウンス型ディフューザーの購入を考えている方には、FlashBenderをおススメしたいと思います。
で、最後はウルトラソフトのオバケ版ですかw。
その名もビッグバウンス…!!
■ルミクエスト LQ-104[ビッグバウンス]
簡単に言えば、ウルトラソフトのデカイ版ですね。ルミクエスト製品の中ではかなり高い拡散効果を持っていました。ただ、大きすぎて取り回しずらく、実際のイベントで使用したのは2回ほどだったでしょうか。
ウルトラソフトとビッグバウンスを比較すると、確かに効果の差は見て取れるのですが、その差は微妙なもので劇的な差ではなかったのですよね…。取り回しを優先して、ウルトラソフトだけで挑んだイベントもありました。
こちらも現在は入手困難になっているでしょうから、FlashBenderで代用すれば良いかと思います。
最後に比較テストの一覧を掲載しておきます。少し大きなサイズはFlickrにUPしておきますので、ご興味ある方はそちらからダウンロードをお願いします。
また、各ディフューザーのストロボ発光量を相対的に把握するため、グラフにしてみました。絞り優先でP-TTLオートを使用して撮影していると、ストロボがどの程度の強さで発光しているかを正確に知る術はないと思いますので、これはある意味貴重な資料となるかも知れません…w。
やはり直射型よりもバウンス型の方がストロボを強く発光させる必要があるようですね。少ない発光で効率良く光をまわすためには、直射型ディフュー ザーが向いている気がしますが、ケース前面のパネルの写り込みの問題もあり、どちらを使うのが良いかは本当にケースバイケースになりそうです。
※グラフは発光の強さを比較・確認するためのもので、光の柔らかさやディフューザーの拡散性能とは直接関係ありません
最後に
これまで何度となくテストしてきたストロボディフューザーですが、正直いまだに「これが正解!」というものに出会えていない気がします。そもそも、絶対的な正解など存在しない世界なのでしょう…w。
製品ごとの細かな差異に着目するのも良いのですが、ここではディフューザーの種類を「直射型」と「バウンス型」の2つに分け、考えを整理してみたいと思います。
■直射ディフューズ型(直射型)
文字通り、ストロボの直射光をディフューザーで拡散し、光をやわらげるタイプのディフューザーです。比較的少ない発光量で光をまわせますが、その拡散・ソフト効果は発光面の大きさに依存しており、小さなものでは高い効果は期待できない可能性があります。
直射型のメリット
- バウンス型に比べ少ない発光量で撮影でき、バッテリーを長持ちさせることができる
- 被写体に正面方向から光を当てるため、前髪等の影が濃く落ちる事が少ない
直射型のデメリット
- 明るくは撮れるものの、被写体の立体感が出ない時がある
- ケース内展示の場合、前面パネルに発光が写り込む事がある
■バウンス型
ストロボ発光部を直立させ、発光をバウンスさせて使用するタイプのディフューザー(バウンサー)です。直射型よりも高い位置で発光させる点が特徴的で、被写体の立体感を出すのに向いています。管理人はこのタイプのディフューザーを長く愛用してきました。
バウンス型のメリット
- 一度光をバウンスさせて減衰させるため、同サイズの直射型よりも幾分柔らかい光が得られる
- 被写体に対して斜め上方向から光を当てるため、お顔の膨らみや鼻筋などの立体感が良く出る
- 発光位置が高く、ケース内展示の前面パネルに写り込む心配がほとんどない
バウンス型のデメリット
- 発光を一度バウンスさせるため光の減衰が大きく、直射型よりもバッテリーを食う
- 発光位置の高さがアダとなって、お顔に前髪等の影を濃く落とす事がある
- カメラを縦構図に対応させるためには、ストロボブラケットを使用するなど何らかの工夫が必要
どちらのタイプにも一長一短があり、どの点を重視するかによって最適なディフューザーの選択は変わってくる気がします。HAKUBAのディフューザーのように、両タイプで使えるディフューザーもありますので、どちらが自分に合っているか試してみるのも良いかも知れませんね。
個人的には、ケース内展示が多い企業ブースはバウンス型、個別に照明されておらず、光量をある程度稼ぐ必要があるディーラーブースは直射型が向いているような気がしています…。でもこれは実戦でテストしてみないと分からない部分ですねw。試してみるしかないな…!
両者のタイプに共通して言えるのは、発光面が大きいほど光の拡散効果が高く、柔らかい光が得られるという事です。これは事実。
\(^o^)/ストロボディフューザーはデカければデカイほど良いのだー!
問題はイベント会場で取り回しが可能なのか?という事で、周囲の方の迷惑にならないよう配慮が必要かも知れませんね…。(参加の度に装備が大型化している身で言えた台詞ではないのですが…!)
イベント前恒例のディフューザーテストをお送りしました。ワンフェス装備の何かの参考になれば幸いです。
かなり時間かかったと思います。おつかれさまです。
おそらく邪道でしょうが、私は「クリップオンストロボディフューザー2WAY L」を付けた状態で9割以上縦撮りしてます。フィギュアの顔面に対して「斜め前」の光源と考えて。ブランチは機動性を損ないますし構図も限定されるので使わずです。
おつありがとうございます。機動性重視の場合、ブラケットは不使用で直射型のディフューザーを使う方が多いですね。
カメラを縦で構えても発光部はそれほど不自然な位置にはならないので、使いやすいのかなと。
使ってみた感じ、HAKUBAのディフューザーは2WAYで使えて柔軟性が高いと感じました。^^
[…] またまたストロボディフューザーを試してみた~2015冬~ | Hobby Holic […]
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機会があれば
Kenko ストロボアクセサリ ストロボディフューザー 「影とりJUMBO」
も試してほしいです。
大変参考になりました!
この手のはまあまあ似たような結果になりますね。
もはやオフカメラ発光を検討された方がいいような気がします。
直射はどこまでいっても背景に落ちる影が気になってしまいます。
ストロボディフューザーでたどり着きました。
めちゃくちゃ参考になります。
写真右下の使用イラストも分かりやすいです。
また文章が面白い!!
有難うございました。
色々なタイプがあって、どれを選んだら良いのか迷っていました。とても参考になる記事をありがとうございます(^^)