ストロボとディフューザーを色々試してみた
2013年05月19日-17:55 -カテゴリー: 撮影機材
またしても機材ネタで失礼。先日購入したストロボとディフューザーの簡単なテストをしてみましたので、結果をご報告致します。
先日の記事でご紹介したとおり、外部ストロボとディフューザーを導入しました。室内撮影ではRIFA-Fをメイン照明として使用しますので、これは完全にイベント撮影用ですね。避けて通れない機材強化ポイントだな、という思いは以前からありましたが、諸般の事情により延び延びになっておりました。いや、決して新しいカメラの方が欲しかったとか、そういうわけでは…。ぐぬぅ。
■撮影情報
- 使用カメラ:PENTAX K-5
- 使用レンズ:TAMRON-SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09)
- 焦点距離:ズームレンズの35mm付近を使用(画像内にExifから拾った数字を記載)
- 被写体までの距離:約70cm(引きの関係で)
- モード:絞り優先(f/13で固定)
- ISO感度:160(ハイライト補正ONのため)
- ホワイトバランス:オート(カメラ任せ)
- カメラの向き:横位置
上記のようなセッティングで撮影を行い、Lightroom4にてRAWデータより現像を行いました。
現像時のパラメーター調整は露出を少しいじったのと、レンズプロファイル補正のチェックを入れたくらいで、他は撮影時のデフォルト値のままです。グレーカードを画面内に入れて撮影しましたが、ホワイトバランスもカメラ任せで特に調整はしていません。全て横位置で撮影したものを、縦でトリミングして画像書き出しました。
撮影距離は引きの関係で70cm前後としましたが、実際の会場では1m以上離れての撮影となるケースもありますので、絞り値やISO感度の条件も変わってくるのかなという気はします。K-5の内蔵ストロボのガイドナンバーは約13ですが、距離が離れた場合は「絞りを開く」か「感度を上げる」かしないと光が届かないケースが多く、会場で頭を抱えておりました。大光量の場合は絞り込んでも遠くまで光が届きますので、このあたりは今後改善されるかなと思っております。
それでは、前置きはこのくらいにして、実写テストに参りましょう。フィギュアはアルターの春日野 穹とグッスマの羽川翼をチョイスしてみました。
■ストロボ不使用(三脚固定で低速シャッター撮影)
まずはストロボを使用せずに撮影したカットから。天井照明だけだと暗かったので、斜め左手前あたりから、RIFA-Fの光を当てて照明しています。環境照明のみで撮影するとこんな感じになります、という見本です。(割と適当です)イベント会場での照明環境はブースごとにバラバラで、下手すると全く照明されてないケースもありますので、あえてレビュー用の撮影時とは異なるセッティングにしています。会場では三脚なんて勿論使えませんので、ストロボ不使用の場合は絞りを開くか相当ISO感度を上げて撮影しないと厳しいでしょうね…。
影の出方をチェックするため、バックに白のボードを立て、その少し手前にフィギュアを置いて撮影してみました。フィギュアは割と壁ギリギリに置かれるケースが多いような気がしたので、あえてストロボには不利な条件でテストを行っています。もう少し壁との距離があると良いのですけどね…。
■K-5内蔵ストロボ(直射)
ディフューザーを使用せず、内蔵ストロボを直射したカット。後ろに濃い影がクッキリと出ています。髪の毛とか服にも濃い影が落ちていますね。写真を「記録」と捉えるならばちゃんと撮れてはいるのですが、ホテルから出てきた所をパパラッチされたような雰囲気でちょっと悲しい。俺の穹はもっと可愛いはずだ!!
■K-5内蔵ストロボ+エツミ ポップアップストロボディフューザー E-6218
こちらが今までのイベントで使用してきたのと同じ装備になります。ストロボ直射よりは、背後に落ちる影がだいぶ柔らかくなっており、手軽にディフューズ効果が得られる事が分かります。ただ、全体的にフィギュアがのっぺりと平板に見えるところがあり、もう少し何とかならないか…とずっと感じておりました。直射するよりは遥かにマシですし、ポップアップストロボ用のディフューザーは比較的安価に手に入りますので、内蔵ストロボを使われる方は使用を検討されてみても良いかもしれません。
■PENTAX オートストロボAF540FGZ(直射)
で、こちらが新たに導入したクリップオンストロボAF540FGZを直射したカットです。発光位置が内蔵ストロボよりも高い位置にあるため、影の出る場所が異なっているのがお分かり頂けるかと思います。直射なので影はクッキリ出ているのですが、フィギュアの雰囲気は悪くないなと感じました。内蔵よりも光量が安定している感じがありますね。ただ、発光位置と角度の関係か、足元の辺りに光が上手くまわっていない感じがあるので、やはりもっと光を拡散させる必要がありそうです。
■PENTAX オートストロボAF540FGZ+ルミクエスト LQ-107 [ソフトボックス]
こちらが今回強化した装備の最終形になります。AF540FGZにルミクエスト LQ-107を組み合わせたカットです。背後の影がだいぶ柔らかくなりました。フィギュア本体も適度な立体感を感じる自然な陰影で、個人的には十分満足のいく仕上がりになりました。欲を言えば背後の影をもう少し柔らかくしたい所ですが、その場合はバウンスタイプやもっと大型のディフューザーを使用しないと難しいかも知れませんね…。同じルミクエスト製品のLQ-103 [ウルトラソフト]やLQ-104 [ビッグバウンス]も実は結構気になっていて、そのうち試してみるかも知れません。いずれにせよ、これまでの応急的な装備に比べれば格段に機材が良くなりましたので、あとは撮影者の腕次第ということですね。
同じ条件でバサ姉も撮影したので掲載しておきます。髪の毛の影の出方等を見て頂くと、違いが分かりやすいかなと思います。面倒なのでコメントは省略。
■ストロボ不使用(三脚固定で低速シャッター撮影)
■K-5内蔵ストロボ(直射)
■K-5内蔵ストロボ+エツミ ポップアップストロボディフューザー E-6218
■PENTAX オートストロボAF540FGZ(直射)
■PENTAX オートストロボAF540FGZ+ルミクエスト LQ-107 [ソフトボックス]
ストロボ用のディフューザーは本当に色々な種類があって、使い比べて試すのがなかなか楽しそうです。イベント撮影の装備には『絶対的な正解』などというものは恐らく存在せず、人それぞれの試行錯誤があるのかなと思います。自作のディフューザーを使ってらっしゃる方も見かけますし、突き詰めようとすると歯止めが利かなくなる世界かも知れません…。
以上、ストロボとディフューザーの簡単な実写テストをお送りしました。
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