メガホビEXPO2013 SPRING 大反省会
2013年06月06日-00:57 -カテゴリー: イベントレポート
タグ: メガホビ, メガホビEXPO2013 SPRING, 反省会, 雑記
メガホビEXPO2013 SPRINGの自己の撮影を極めて自虐的に振り返るこの企画。恒例の独り大反省会の始まりです。
2月のワンフェス、5月上旬のトレフェスに続き、3度目のフィギュアイベント参加となったメガホビEXPO2013 SPRING。今回のイベント装備の大きな変更点は、クリップオンストロボとストロボディフューザーをようやく導入した点にありました。カメラボディとレンズはこれまでの装備のまま更新せず、かねてから弱点として認識していたポイントを優先的に強化してのイベント参加となりました。
結論から言えば、決して安くはない金額を投下しただけの価値はあったかなとしみじみと実感していますが、使いこなしの部分でまだ試行錯誤を繰り返している段階で、技術が固定化されたとは言い難い状況。夏のワンフェスに向けて、今回のイベントの反省点を色々と洗い出しながら悶え苦しんでみたいと思います。
使用機材
まずは使用機材から。ストロボとディフューザーが変更された以外は前回イベントと同様の装備です。ディフューザーが2種類ありますが、LQ-103 ウルトラソフトはイベントの途中で会場を抜け出して急遽追加で購入したものです。(^ ^;
- カメラ:PENTAX K-5(APS-C)
- レンズ:TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09)
- ストロボ:PENTAX オートストロボAF-540FGZ
- ディフューザー:ルミクエスト LQ-107 ソフトボックス/LQ-103 ウルトラソフト
イベント当日の撮影枚数
時間の経過と共に記憶があやふやになってきたため、撮影情報をデータから読み取って検証してみました。Lightroomのライブラリ機能は非常に強力で、こういう時にはとても助かります。
カードに記録されていたRAWデータは計367枚。失敗してその場で削除した画像も多数ありましたので、実際にはこの枚数の2~3増しのシャッターを切っていたはずです。
この中には、イベントの合間に立ち寄ったフォトカノ展の撮影データ37枚が含まれています。これを除外すると、メガホビの純粋な撮影記録枚数は330枚だった事が分かります。(あ、フォトカノ展の画像はまだ現像すらしてません…)
この330枚の画像に対して選別をかけ、最終的には約170枚を現像し、イベントレポートとしてブログに掲載しました。歩留まりが良いのか悪いのか、ちょっと判断が付きません…。
使用した撮影モード
絞り優先AE
管理人は大半の撮影をこのモードで行っています。どうもマニュアルは使い慣れないのです。
最も多く使用したレンズ焦点距離
75mm(35mm判換算で112mm相当)
採用画像170枚のうち89枚が75mm端で撮影した画像でした。焦点距離別に見ていくと次のようになります。
■12~21mm(18~31mm)…12枚
12~21mmまでの焦点域の画像は、超広角レンズDA 12-24mmF4 ED AL[IF]にて撮影したもので、会場風景の撮影のみに使用しました。このレンズは撮影内容に関わらず、常に携行している基本レンズのうちの1本です。
■28~33mm(43mm~49mm)…9枚
TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8の広角端付近28~33mm(42mm~49mm相当)で撮影した画像。フィギュアの全体カットとブースパネル等を撮影していますね。
■38mm(57mm相当)…10枚
フィギュアのカットが増えてきました。
■43mm(64mm相当)…11枚
■50mm(75mm相当)…11枚
■55mm(82mm相当)…20枚
■63mm(94mm相当)…8枚
■75mm(112mm相当)…89枚
75mm端で撮影したデータが圧倒的に多かったです。この焦点距離でフィギュア全体をフレームに収めて撮影しているという事は、ケースから離れての撮影が多かった、という事でもあります。
多く使用した絞り値
F11(90枚)
F13(66枚)
被写界深度を稼ぐため、F11か13程度に絞って撮影していました。レビュー撮影でもこのあたりの絞り値を良く使用しています。状況によってF16程度まで絞ることもありますが、回折の影響が出てかえって像が甘くなる事があるため多用はしません。今回の撮影データを見返してみて、F11だと少し被写界深度が浅かったかな…と感じる事が多かったです。次回のイベントではF13を基本にするかも知れません。
ストロボ
外部ストロボ使用
フィギュア撮影ではほぼ100%ストロボを使用しました。会場スナップ・ブースパネル・フィギュアのネームタグは、ノーストロボで撮影したものも若干ありました。
使用したISO感度
ISO160
ストロボ使用時は概ねこの感度を使用しました。会場のスナップ等ではISO800前後まで増感してノーストロボで撮影したケースもありました。
ケースからの撮影距離
およそ50cm~1m前後
ケースにギリギリまで接近しての撮影は殆ど行いませんでした。75mm端使用時は、ケースから1.5m以上離れて撮影する事もあったように記憶しています。(大きなフィギュアなどの場合)
その結果、どうなったかといいますと…。
離れたところからストロボ発光で撮影した結果、ケース表面のキズ・汚れがストロボの光によって浮かび上がり、大量のゴミっぽいものが写り込む結果となりました。おそらくレンズ先端をケースギリギリに近付けて撮影していれば回避できたのかな、と後になって思いました。F11・13程度まで絞り込んで撮影していたため、被写体手前のケース面のゴミがぼけ切らず、ある程度の形が分かる形で画像に写り込んでしまいました。現像時に修復ブラシで奇麗にしましたが、とても全ては取りきれませんでした。
例えばアルターブースのシグナムの画像ですが…
元々これだけゴミが写り込んでいました。
Lightroomの修復ブラシでひたすらゴミを取ります。
完全には取り切れていませんが、ひとまずこれで掲載することに。Photoshopで選択範囲を作りながら細かく仕上げればもっと綺麗にもできますが、途方もなく時間がかかってしまうので、管理人はある程度割り切ってレタッチをしています。
測光モード
分割測光
ブースごとのクセを読みながら露出補正をかけるケースが多かったです。
PLフィルター
不使用
使えば効果がある事は分かっていましたが、夏のワンフェスまでにイベント用レンズを変更しようかと目論んでいるため、今回は導入を見送りました。フィルターはレンズ径ごとに揃えないとならないので、使用レンズが決まってから購入する事に。
使用したディフューザー
1.ルミクエスト LQ-107 ソフトボックス
当初はこのディフューザーを付けた上で被写体に向けてストロボを直射していましたが、画像の上がりを見て、やはりフィギュアに光が直接当たる感じが好ましく思えなかったため、途中からストロボを斜め上方向に向け、バウンス角度で使用していました。(ストロボ発光量は-0.5~-1補正)ケース内の周囲の壁は大半が黒であったため、バウンスの効果については疑問があったのですが、光を直接当てるよりはマシな上がりに見えたためこのような撮影スタイルに落ち着きました。
……が、撮影を続けるうち、こんな使い方をするくらいなら、「最初からバウンス型のディフューザーを買っとけば良かったんじゃね?」という結論に至り、急遽ウルトラソフトを買いに走る事に。遅かれ早かれ、気になっている物はどうせ買ってしまう運命にあるので、試すなら今でしょ!という事でこのような展開になりました。
撮影後半ではウルトラソフトを使用して前半に撮った被写体を再び撮影し直したりしていました。このディフューザーはストロボ直立状態で使用するのが基本であるため、発光量の調整のみ行いました。(調整値はおおむね-0.5~-1程度)バウンス光をディフューズするタイプなので、光の質そのものが変化したように感じましたが、バウンス角度で照射したソフトボックスもなかなか良い仕事をしていたため、詳細は持ち帰ってからの検証待ちとしました。
で、ソフトボックスとウルトラソフトの撮影画像の比較なんですが…
■ソフトボックス使用(直射せず、ストロボ角度を斜め上に向けて発光)
■ウルトラソフト使用
\(^o^)/正直よく分からん!
というのは半分冗談で半分本当です。見比べると、バウンス光を使用するウルトラソフトの方が光が良くまわっている感じがあり、フィギュアに落ちる影も柔らかい印象があります。でもこの差は正直微妙かな、と思いました。まぁ、ソフトボックスをわざわざ上向きにして使うくらいなら、ウルトラソフトを使う方が良いだろう、という気はしますが…。
管理人の恥ずかしい写真集
■露出オーバー(ストロボ強すぎ!)
それにしてもマミさん恍惚としすぎです。
■露出アンダー(ストロボ弱すぎ!)
マミさんの行く末を象徴するかのような暗さで何かイヤ。
■アクリル面の映り込み
この映り込み、わたし気になります!
フィギュアを斜めから狙った際、対象のフィギュアの正面に立った人が映り込むケースが多かったです。やっぱりPLフィルター必要ですね…。黒背景だったので、映り込みが余計に目立ってしまいました。
■ネームタグ反射
ストロボ光がタグに反射して内容が読めなくなる事案が多数発生。今回初めて実践で外部ストロボを使用しましたが、今まで使用してきた内蔵ストロボよりも発光位置が高くなったため、反射角度の感覚を掴むのに苦労させられました。結局斜め横から狙ってお茶を濁すことに。タグはノーストロボで撮影する方が良いのかもしれませんね…。
今回の撮影のまとめ
■上手くいったと思われる点
○ピント・手ぶれのミスは殆ど見当たらず
ストロボ使用で絞り込んで撮影したため、致命的なピント外し・手ぶれのミスは殆どありませんでした。
○救済不能な露出のミスはなし
オーバー、アンダーともに失敗は連発しましたが、現像で何とかできるレベルの画像が得られるまでじっくりと撮り直せるだけの余裕があったのが良かったです。
○ストロボ光がケースに反射する失敗は比較的少なかった
ストロボの発光位置が今まで使用していた内蔵ストロボよりも高くなったためか、フィギュア正面から狙った場合などにストロボ光がケース表面に反射して失敗するケースは殆どありませんでした。ソフトボックス使用時は角度を斜め上方向に向けて発光させていましたし、ウルトラソフトは発光位置がかなり高いため、トリミングでカットできるケースが多かったです。
一例として、鹿角の例を挙げましょう。実は正面からの全体カットでは、ご覧のようにウルトラソフトの発光部がしっかりと写り込んでいました。
トリミングで発光部をカットしたのが下の画像です。鹿角はサイズが大きかったこともあり、レンズの28mm端で撮影していましたので上部に光が写り込みましたが、同じ場所からズームでもっと寄っていれば、ストロボ光が映り込む事もなかったでしょう。
これは内蔵ストロボにはないメリットだなと感じました。
○構図を考えたり、複数のアングルを撮影する余裕があった
フィギュアは比較的高い場所に展示されていたため、「フィギュアの目線で撮る」という構図の基本課題は比較的容易にクリアできたように思います。これはトレフェスの撮影時にも気を付けるようにしていました。今回のメガホビは、会場がワンフェスほど混雑していなかった事もあり、構図を考えて複数のアングルをじっくり撮るだけの余裕が持てたのが良かったと思います。
■失敗した点
×ケース表面のゴミ・汚れの写り込み
「ケースに寄って撮る」という発想がなかったため、ケース表面のゴミが大量に写り込みました。管理人は普段のレビュー撮影では50mmと90mmの単焦点をメインで使用しているのですが、このあたりの画角を使う癖が身体に染み付いているようです。ケースにギリギリまで寄って撮影されていた方がどのあたりのレンズ焦点距離を使用していたのかちょっと気になるところです…。
×ネームタグのストロボ光反射
今回大量に発生したため、発光位置を加味して角度を工夫するか、ノーストロボで撮るか、今後の課題にしたいと思います。
×予備バッテリー忘れ(最も初歩的で重大なミス!)
カメラ・ストロボともに予備のバッテリーを充電器に差したまま忘れるという痛恨のミス。ワンフェスはバッテリー多めに持って行くことにします…。つか、エネループ何本必要なんだ…?
さて、ここに記載した内容が、見る方にとって有益な情報となり得るのかどうかは皆目見当も付きませんが、自分以外の撮影手法を見たり聞いたりするのは管理人自身も面白かったりもするので、ちょっとした裏話も含めながら記事をまとめてみました。使用機材や撮影スタイルは人それぞれかと思いますが、これからイベント参加を考えている方の何かの参考になれば幸いです。
「メガホビEXPO2013 SPRING 大反省会」をお送り致しました。
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初めまして。神無月りあと申します。
1年以上も前の記事に対して書き込みをするのも…と思ったのですが、あまりにも勉強になることをこの記事から沢山教えていただいたので書き込ませていただきました。
と言いますのも、まさに記事内にて反省点とされている要素を
私は今年のワンフェスにてやらかしまくって帰ってきたのです…
一眼レフを持つようになってから初めて会場でのフィギュアやガレキの撮影をしたということもありましたが、次回リベンジに向けて何を改めたほうがいいのか、何を工夫したらいいのかのヒントを数多く頂きました。
心より感謝致します。
コメントありがとうございます。記事を書いたのが1年以上前で、その後ガラリと撮り方を変えたりもしていますので、この記事がどこまで参考になるか不安ではあるのですが、同じ様な事で悩んでいる方も多いのかなと感じました。
失敗談を載せるのは正直恥ずかしいものなのですが、何かの参考になれば幸いです。